〒250-0011 神奈川県小田原市栄町1-5-16
オゾン2ビルA棟2階
提携駐車場有(D-Parking
大邦小田原駅前第一)
※美容皮膚科の患者様のみご利用可能です

乾癬 INSURANCE

乾癬(かんせん)について

乾癬とは

乾癬(かんせん)とは、皮膚が赤く盛り上がったり、銀白色のフケのような鱗屑(りんせつ)が付着したりする慢性炎症性疾患の総称です。主に免疫の異常な働きによって皮膚細胞のターンオーバー(新陳代謝)が通常よりも早まることで、赤い発疹(紅斑)と銀白色の鱗屑が皮膚に現れるとされています。
・主な症状
・厚い鱗屑を伴う赤い発疹
・かゆみ、痛み、乾燥感など
・症状の出方や分布は個人差が大きい
乾癬は感染症ではありませんので、人にうつることはありません。ただし、放置すると症状が広範囲に及び、生活の質(QOL)を低下させる恐れがあります。

乾癬の原因

免疫異常(自己免疫反応)

乾癬は自己免疫疾患の一種と考えられており、免疫細胞が誤って皮膚細胞を刺激し、炎症を起こす。 皮膚細胞の増殖が過剰になり、角質層が次々と作られて鱗屑として表面に現れる。

遺伝的素因

乾癬には遺伝的要因があるとされ、家族歴を有する患者が多いとの報告があります。 ただし、遺伝要因だけで発症が決まるわけではなく、環境要因や生活習慣も大きく影響すると考えられています。

環境・生活習慣要因

ストレス、寒冷気候、乾燥、喫煙、飲酒、肥満などが発症や悪化の引き金になる可能性があります。 皮膚の外傷や刺激も「ケブネル現象(Koebner phenomenon)」として乾癬病変が出やすくなる要因とされています。

乾癬は、免疫の過剰な働き・遺伝・生活習慣・環境要因などが複合的に絡み合って発症する慢性疾患です。治療が難渋しQOLの低下につながることもある疾患です。

このような場合はご相談ください

このような場合はご相談ください

  • 皮膚に赤く厚みのある発疹ができ、銀白色のフケのようなものが剥がれ落ちる場合
  • 頭皮や肘、膝などに繰り返し発疹ができ、かゆみや痛みを伴う場合
  • 冬場や乾燥時期に悪化しやすく、夏場は軽快する傾向がある場合
  • 生活に支障を感じるほど広範囲に及び、痛みやかゆみが強い場合

当院の治療方法

外用薬

ステロイド外用薬やビタミンD3外用薬を使用し炎症を抑えます。乾癬は慢性的な疾患のため使用が長期になることもあります。

内服薬

PDE4(ホスホジエステラーゼ4)阻害剤により、免疫バランスを整え炎症を落ち着かせます。

生活指導

禁煙、ダイエット、摩擦を避けるなど生活の注意事項をお伝えします。

乾癬治療の選択肢として生物学的製剤があります。場合によっては専門施設を紹介させていただくこともあります。

日常生活の注意事項

皮膚を清潔に保ち、過度の摩擦は避ける

入浴やシャワー時は、やさしく洗い、こすりすぎないことが大切です。保湿剤やオイルを活用し、乾燥を防ぎましょう。

ストレスコントロール

ストレスは乾癬を悪化させる一因と考えられています。自分に合ったリラクゼーション法(散歩、音楽、ヨガなど)を見つけましょう。

規則正しい生活習慣

睡眠時間をしっかり確保し、適度な運動を取り入れましょう。また過度の飲酒や喫煙は避けるよう努めましょう。肥満も乾癬増悪の因子となるため、体重のコントロールも大切です。

よくあるご質問

Q

乾癬は人にうつるのでしょうか?

A

いいえ、乾癬は感染症ではなく、人から人への接触でうつることはありません。周囲の誤解を解くためにも正しい知識の共有が大切です。

Q

完治は可能なのでしょうか?

A

現在の医学では根本的な「完治」が難しいとされております。適切な治療と生活習慣の改善によって長期的に症状を抑え、症状とうまく付き合っていく、ほぼ目立たない状態(寛解)を維持することを目標に治療を行っていきます。

Q

生物学的製剤(バイオ製剤)はどのような人が対象ですか?

A

従来の外用・内服・光線療法などで十分な効果が得られない中~重症の乾癬患者や、関節症状を伴う場合に考慮されます。費用や投与管理、副作用のリスクなどを考慮し、専門施設での治療が必要となります。